「きらきらひかる」 江國香織

＊ホモの夫にアル中の妻。セックスレスでも傷つけあっても、離れられないふたり。

　　私たちは十日前に結婚した。しかし、私たちの結婚について説明するのは、おそろしくやっかいである――。笑子はアル中、睦月はホモで恋人あり。そんな二人はすべてを許しあって結婚した、はずだったのだが……。セックスレスの奇妙な夫婦関係から浮かび上る誠実、友情、そして恋愛とは？　傷つき傷つけられながらも、愛することを止められないすべての人に贈る、純度100％の恋愛小説。

　昔、まだ自分が五歳かそこらだったころ、放送されていた「きらきらひかる」というドラマがものすごく好きだったのを覚えてます。
　主演が深津絵里ちゃんで、鈴木京香さんとか松雪さんとかが出ていたドラマなんですが・・・。1998年だそうです。
　その主題歌がミスチルの「ニシエヒガシエ」と言う曲で、五歳の子がその曲を好きだといったことに幼稚園の保母さんはものすごくおどろいていたと母がいってた。
　ませた子だったんだな。
　で、その話がすきで、古本屋かどっかで「きらきらひかる」というタイトルの本を見つけて、それを母親に買ってもらったんだよね。
　それが確か小学三年とかそこら。
　でも内容は違ったんだけどね。
　でもこの話がすきで、事あるごとに読み返しては泣いちゃうんだよな。
　素朴と言う言葉が似合う小説で、うちは水のイメージ。
　滴が落ちるかおちないかというぎりぎりの線。でも安定して立ってる、みたいな。
　とっても素敵な本。
　一ｃｍとかそこらへんしかんくて、すごく簡単な本。
　でも内容はすごくDEEP
　思えば、これが一番最初によんだ「同性愛」のお話かもしれない。
　いままでＢＬはいやー！とかいってたけど、こういう少し常識の枠を超えた作品が、自分には似合ってるのかも。
　今一度よんで、そう思っちゃった。
　なんか性にあってるというか、なんというか。
　きっといままで同性愛を読まなかったのも、こうやってはまるというか納得しちゃうことがわかっていたからかな。
　すごく穏やかな気持ちになれる素敵な一冊。
　あなたもぜひ？